ベルトコンベアを構成する部品のひとつに「ローラー」というものがあります。搬送物を正常に搬送する上では欠かせない、非常に重要な部品です。
この記事ではローラーの種類やそれぞれの役割・仕組みについて解説。弊社で製作したローラーの事例についてもご紹介します。
目次
ベルトコンベアのローラーとは
ローラーとはコンベアベルトを支えるための台のことを指し、JISでは主にばら物(鉱石、土砂、石炭、セメント、穀類など)を運搬するベルトコンベアに用いるものと規定されています。ベルトの蛇行防止、搬送物の落下防止、コンベアベルトの付着物を除去するなど、さまざまな役割があります。
また、特にばら物を運搬するベルトコンベアのベルトは両端に角度がついており、船の断面のような形状をしています。これをトラフ形状といいますが、ローラーがあることでトラフ角度をつけることができるのです。
ローラーの種類
ベルトコンベアのローラーには主に「キャリアローラー」と「リターンローラー」の2種類があります。取り付ける場所によってそれぞれ異なるローラーを選択しなければなりません。
ここからはキャリアローラー、リターンローラーそれぞれの役割や仕組みについて見ていきましょう。また、両者の中にはさらにいくつかの種類がありますので、それらについてもご紹介します。
キャリアローラーについて
キャリアとはその名のとおりベルトコンベアのキャリア側に取り付けるローラーのことを指します。ベルトコンベアは横から見るとベルト形状が楕円形になっていて、上側に搬送物を乗せるようになっています。その上側に設置するローラーがキャリアローラーなのです。
キャリアとは
キャリアとは「搬送する」という意味です。コンベアベルトの上側、つまり搬送物を乗せる面のことを指します。
キャリアローラーの役割
キャリアローラーは荷物が円滑に搬送されるようベルトを支える役割があります。また、キャリアローラーでトラフ角度をつけることができます。
キャリアローラーの仕組み
キャリアローラー台と横並びになった3本のキャリアローラーから構成されており、両端2本のキャリアを傾斜させることでトラフ角度をつけます。
キャリアローラーの種類
ローラーに溝が掘られているインパクトキャリアローラー、蛇行防止機構がついた自動調芯キャリアローラー、あえて角度をつけていないフラットキャリアローラーなどがあります。
リターンローラーについて
リターンローラーとはベルトコンベアのリターン側に取り付けるローラーのことです。リターン側はベルトコンベアを真横から見たときには、下側に位置します。
リターンとは
リターンとは「戻る」という意味であり、搬送物を降ろした後の、コンベアベルトがキャリア側に戻る部分のことを指します。
リターンローラーの役割
コンベアベルトが正常にリターン側に送られるよう支える役割があります。リターン側ではトラフ角度をつける必要がないため、フラット形状になっています。
リターンローラーの仕組み
リターンローラー台と1本ないしは2本のリターンローラーから構成されています。キャリアローラーと比較するとシンプルな構造です。
リターンローラーの種類
清掃機能があるスパイラルリターンローラー、蛇行防止機構がついた自動調芯リターンローラー、2本のローラーで角度をつけることで蛇行を防ぐ押さえリターンローラーなどがあります。
ローラーの製品例
株式会社ベルコンではキャリアローラー、リターンローラーのご注文も承っております。
ローラーのことならベルコンにお任せください。
キャリアローラーもリターンローラーも、ベルトコンベアを正常に作動させるためにはなくてはならない部品です。ベルトの蛇行防止や付着物の除去、清掃などの機能がついたローラーもあり、非常に多くの種類があります。
弊社ではご要望をお伺いし、ベルトコンベアの機種や用途に合わせた最適なローラーのご提案や製作が可能です。ローラーの選定に迷われている方、既製品で良いものが見つからずに困られている方は、株式会社ベルコンにご相談ください。
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