株式会社ベルコン

採石場や採掘現場、高速道路やトンネルなどの工事現場で大量の土砂を搬出するならベルトコンベアの導入がおすすめです。
従来の土砂ダンプでの運搬と比較するとさまざまなメリットが得られ、生産性や安全性の向上、環境保全など、さまざまな課題を解決できる可能性があります。

今回はベルトコンベアで土砂搬出を行うメリットについて考えてみましょう。

そもそもベルトコンベアとは?

ベルトコンベアとは輪状の幅広いベルトを回転させて物を一方向に搬送する装置のことを指します。
ベルトの両端にはプーリーと呼ばれる滑車が設けられており、これが回転することでベルトも回転します。
運搬物を回転しているベルト上に載せることで搬送物が移動します。

かさ物(容積が大きいもの)やばら物(粉体や粒体、液体など)の連続的な搬送に向いており、工場や倉庫、農場、空港、船舶など、さまざまな場所で使われています

ベルトコンベアによる土砂の搬出

幅広いシーンで活用されているベルトコンベアですが、採石場や採掘現場、工事現場の土砂搬出にも最適な装置といえます。
これらの現場では断続的に土砂が出続けています。
前述のとおりベルトコンベアはばら物を連続的に搬送することができるため、土砂の搬出には非常に有効です
また、砕石や石炭、石灰、セメントなどの運搬にも適しています。

実際にベルトコンベアを活用している採石場や採掘現場、工事現場も多く、特に大規模な現場ほどベルトコンベアのメリットも大きくなります。

従来の土砂の搬出方法

多くの現場ではダンプが現場に横付けし、ショベルで荷台に土砂を積載して運び出すという流れで土砂を搬出しています。
ただし、あおりが高い深ダンプなどは「土砂禁ダンプ」と呼ばれ、土砂を運ぶことが法律によって禁止されています。

注目されるベルトコンベアでの土砂搬出

多くの採石場や採掘現場、工事現場ではダンプによる土砂の搬出が採用されていますが、土砂が運べる車両が限られている、ダンプが走行することで現場の作業員や周辺住民などの第三者が事故に巻き込まれるリスクが高くなるなどの課題もあります。
そこで、採掘現場や採石場から処理場までベルトコンベアでつないで土砂を搬送する事例も増えてきました。
この方法であればダンプが現場や公道を走行する必要がないため近隣住民など第三者災害の危険性を低減でき、作業員の安全を確保することもできます。

ベルトコンベアによる土砂搬出のメリット

ベルトコンベアを用いて土砂を搬出することによって、上記の安全性以外にもさまざまなメリットを得ることができます。
生産性の向上やコストダウン、環境保全などの企業経営上の大きな課題を解決できる可能性も秘めています。
ここからはベルトコンベアのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

CO2の排出削減

ダンプが走行することで数多くのCO2が排出されます。
特に土砂を満載した車両は非常に重量があるため、燃費も悪くなってしまいます。
また、ダンプによる渋滞が発生すると、一般車の燃費効率にも悪影響を及ぼしかねません。
ベルトコンベアに置き換えることで、CO2の大幅な排出削減につながります

環境性能

ダンプの走行時には多量の排気ガスが発生します。
また、積み込み時には粉塵や騒音が生じ、周辺の住環境に影響を及ぼします。
電動式のベルトコンベアでの運搬であれば排気ガスが発生することはありません
土砂をベルトで包み込むタイプのコンベアを使用すれば、粉塵や騒音を防ぐこともでき、特に住宅地が近い場合は、第三者に与える影響を抑えることができます

人件費削減

ダンプで土砂を搬出するためには、ダンプの運転手を雇用するか外注する必要があります。
特に複数の車両を使用して搬出作業を行う場合、それだけ人件費や外注費も高額なものとなります。
ダンプからベルトコンベアでの搬出に置き換えることで、ダンプの運転手として雇用した人材の有効活用や、新規雇用や外注の抑制による人件費や外注費の削減にもつながります

搬出の効率化

ベルトコンベアにはさまざまなメリットがありますが、とりわけ大きな強みとして生産性の向上が挙げられます。
横幅1.8m、時速11kmで稼働するベルトコンベアの場合、8時間で25,000㎥もの土砂を運搬することができ、これは10tダンプ4,200台分に相当します
ダンプとは桁違いの搬出量で土砂搬出の効率化を図ることができ、特に大規模な現場では生産性が大幅に向上する可能性があります。

復興事業における活躍

特にベルトコンベアの真価が発揮された事例として東日本大震災の被災地復興が挙げられます。
岩手県陸前高田市では急ピッチで復興工事が進められていました。
それに伴い大量の土砂が発生し、すべて搬出するためには9年間かかると言われていたほどです。
そこで、3kmにも及ぶベルトコンベアを設置したところ、搬送作業が大幅に効率化され、3年間で土砂の搬出が完了したのです

ベルトコンベアによる土砂搬出のデメリット

これまでベルトコンベアのメリットについてご紹介してきましたが、デメリットもないわけではありません。
せっかく生産性の向上やコストダウンを目的にベルトコンベアを導入しても、それが裏目に出る場合もありますので、注意が必要です。
ここからはベルトコンベアによる土砂搬出のデメリットについて考えてみましょう。

工事中断の可能性

ベルトコンベアの難点として故障やベルトの切断が発生するリスクが挙げられます。
ひとたびこうしたトラブルが発生してしまうと、土砂の搬出ができなくなってしまい、工事が中断するおそれがあります
ダンプであっても故障や事故が発生して現場に到着できないというリスクはあるのですが、複数台で稼働しており、車両やドライバーを交代させるといった対応もできるため、比較的工事への影響を小さく留めることができます。

土砂の搬出ならベルトコンベア

上記のようなデメリットもあるのですが、日頃から点検やメンテナンスをしっかりと実施しておけば、トラブルによって工事が中断するリスクを最低限に抑えることが可能です。
デメリット以上に生産性の向上や安全確保、コストダウン、環境保全といった大きなメリットを得ることができるので、土砂の搬出にベルトコンベアを採用する価値は大いにあります

ベルトコンベアのプロがご相談お受けします!

ベルトコンベアのことなら株式会社ベルコンにお任せください。
コンベアプラントの設計・製作から、メンテナンスまで、トータルでサポートさせていただきます。
これまでも多くの採石場や採掘現場、工事現場あるいは工場や施設にベルトコンベアを納入した実績がございます
まずはお気軽にご相談ください。

  |  

back_to_top