株式会社ベルコン

材料や部品、半製品、製品を運搬するベルトコンベアは生産工場にはなくてはならない存在です。ベルトコンベアを中心にレイアウトが組まれているケースも少なくありません。しかし、一口にベルトコンベアといっても業種や製造する製品、運ぶ物品によってその種類や形態はさまざまです。

この記事ではそもそもベルトコンベアとはなにかといった基礎知識から、工場や業種別に使われているベルトコンベアの特徴についてご紹介します。

工場でよく使用されているベルトコンベアとは

ベルトコンベアとはベルトに物品を載せて一定方向に、一定のスピードで搬送する装置です。輪っか状のベルトをローラーに巻き付け、そのローラーが駆動することで、ベルトが動きます。ベルトが移動すれば、その上に載っている物が動きます。エスカレーターや空港などにある動く歩道をイメージするとわかりやすいです。

いちいち物品を歩いたりフォークリフトなどを使ったりして運ぶ必要がないため、ベルトコンベアを導入すれば工場の生産性向上や従業員の負担軽減につながります。特に大量の物品を断続的に搬送する場合にベルトコンベアは非常に重宝します

ベルトコンベアによるライン生産方式

ライン生産方式とはベルトコンベアを中心とした生産方式です。ベルトコンベアで搬送される部品を加工したり組み立てたりして再度ベルトコンベアに戻すことで、次の工程に搬送されます。

ライン生産方式を採用すれば、たとえば組み立てラインで部品同士の組み立てを行い、それをベルトコンベアに戻して次の加工ラインが加工をした後にまたベルトコンベアに戻し、さらに検査ラインが不良品を取り除き、最後に梱包ラインが梱包を行うというような流れ作業を行えるようになります。

前工程が完了した物品を次の工程に搬送する、あるいは前工程で完成した物品を取りに行く必要がなく、物品が断続的に搬送されてくるため手待ちの時間も少なくすることができ、生産性が非常に高い方式といえます

ベルトコンベアの様々な種類

ベルトコンベアにはさまざまな種類のものがあります。弾力と柔軟性があって搬送物が損傷しにくいゴムベルトを使用したゴムベルトコンベア、頑丈で重量物も運べ、洗浄できて耐熱性も高い金属ベルトを回転させる金属ベルトコンベア、加工がしやすい樹脂でベルトができている樹脂ベルトコンベア、耐腐食性があるスチールコンベアなど、ベルトの素材によって分類されます。

工場の種類

ものづくり大国日本には非常に多くの工場が存在しますが、それぞれ造っているもの・加工しているものも違えば、規模や生産体制も異なります。大きく分けて以下のような種類があります。

  • 食品
  • 機械
  • 金属・鉄鋼
  • 電子部品・電子機器
  • 化学
  • 建築・住宅
  • 医薬品
  • 物流
  • その他

業種によってベルトコンベアに求められる要素も異なります。たとえば食品工場であれば衛生面が、金属・鉄鋼工場であれば耐荷重や耐久性、耐衝撃性が重視されるでしょう。

また、同じ工場でも生産ラインによって業務内容は大きく異なります。

  • 組立て・組付け作業
  • 検査作業
  • 塗装作業
  • 仕分け・ピッキング(梱包)
  • 保全・メンテナンス作業
  • 清掃・洗浄作業
  • フォークリフト作業
  • 溶接作業
  • 旋盤作業
  • 研磨作業
  • 運搬作業
  • ラベル・シール貼り
  • 鍛造・鋳造

やはりこちらもラインごとによってベルトコンベアに求められる要素が異なります。たとえば清掃や洗浄作業、検査ラインであれば不純物が混入しないこと、鍛造や鋳造であれば熱や重量物に耐えられることなどが求められるはずです。

工場によって使い分けられるベルトコンベア

以上のように工場といってもさまざまな種類があり、各工場あるいは各ライン・作業場での性質によってベルトコンベアは細かく使い分けられます。ここからは特に工場の中でも件数が多い食品、製造工場、産業地について、どのようなベルトコンベアが使われているのか、その特徴についてご紹介します。

食品工場

食品工場で特に重要なのは衛生管理です。食品が傷んだり不純物が混入していたりしていると、お客様の健康を損なう事態にもつながりかねません。

また、食品工場では高温に加熱された材料、あるいは逆に低温の冷凍食品が扱われることがあります。水分や油、調味料を含んだ食材や食品を搬送するケースも多いです。

したがって食品工場のベルトコンベアには清掃やメンテナンスがしやすいもの、熱の変化に強いもの、耐水性や耐油性、耐薬品性が高いものが求められます。たとえば金属ベルトコンベアや樹脂ベルトコンベアなどが採用されるケースが多いです。


製造工場

工場といえば自動車やバイクなどの車両や機械、電気製品、およびこれらの部品などを造る製造工場を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。製造工場では運搬する物品が非常に幅広く、さまざまな種類のベルトコンベアが使われています。

たとえば機械や金属製品の製造工場であれば素材や部品が非常に大型になるため、サイズが大きくて重量物にも耐えられるだけの耐久性が高いベルトコンベアを導入する必要があります。通常のゴムベルトコンベアに加え、頑丈な金属ベルトコンベアが採用されるケースもあります。

薬品を扱う工場であれば耐腐食性が高いスチールコンベアが選ばれることもあります


産業地

採掘場や採石場、トンネル工事現場など、生産地や工事現場でもベルトコンベアはよく利用されています。これらの現場では常に石や土砂が出続けるため、物を断続的に搬送できるベルトコンベアはうってつけの搬送装置です。

運ぶ物品自体も非常に重いうえ、強い衝撃がかかることと、雨や地下水の影響を受けやすい過酷な環境下で使用されることから、土砂の運搬用に開発された強靭なゴムベルトを採用した産業ゴムベルトコンベアが活用されるケースが多いです


なぜこんなにもベルトコンベアが使用されているのか

ベルトコンベアがこれだけ普及している理由として挙げられるのは、やはり断続的に物品を運べる点です。人力で、あるいはフォークリフトで運ぶ場合、バケツリレーでもしない限り物品を断続的に運ぶことはできません。どうしても手待ちの時間ができてしまいがちです。ベルトコンベアなら物品の搬送効率が格段に上昇する上、途中で落下したり衝突したりするリスクが低く、労災や製品の破損も防ぐことができます。

ベルトコンベアは耐久性が高いのも利点です。構造が非常にシンプルでメンテナンスがしやすく、仮にトラブルがあったとしてもすぐに対応できます。

ベルトコンベアならベルコン

ベルトコンベアは非常に効率的で安全な搬送装置であり、多くの工場や生産地、工事現場で導入されています。しかし、導入する際には搬送物や目的に合わせて最適なベルトコンベアを選定し、工場や現場のレイアウトを考慮して設計・施工を行う必要があります。また、導入後は定期的なメンテナンスが必須です。

ベルトコンベアの導入をお考えなら、メンテナンスや修理にお困りなら、ベルコンにお任せください。弊社はご提案から設計、製作、メンテナンス、補修、廃棄まで、ベルトコンベアのトータルプロデューサーとしてあらゆる対応が可能です。幅広い業種・ラインで導入実績がございます。まずはお気軽にお問い合わせください。

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